デザインの「らしさチェック」をしよう

デザインをしていると、完成してから、何かそれっぽくないな。だとか、企画(表現手法)や構造(デザインの伝えたい要素の主従はしっかりできている)はできているのに、どうしてもこれじゃない感を感じてしまうみたいなことはよくあると思います。そんな時に重要なのが、「らしさチェック」です。

では「らしさチェック」とは何か。例えば筆者の例で言えば、ある銀行から出す封筒のデザインをした際に新生活感をださなければいけないという課題のデザインでした。そこで、新生活を感じさせる桜の花びらと新生活を迎える人々のイラストをちりばめたデザインを考えましたが、最後までいってもどうも納得がいかない。イラストの配置や文字の大きさを検証しても、何かが間違っている感じがする。新生活のアイデアばかりに頭がいきすぎたせいで、銀行感。コーポレート感を失っていたのです。特に金融機関からの封筒などは、金融機関自体の信頼感も大きいため、開封率が非常に高いメディアです。そこで、その銀行感や金融機関感という「らしさ」を失わせてはいけなかったのです。らしさを考える上で、重要なチェック項目を下記にまとめたので、デザインに悩んだ方は、是非参考にしてみてください。

  • 訴求したいサービスや商品らしさ
  • コーポレート感
  • 業界らしさ
  • 素材の雰囲気
  • デジタル感
  • 新生活感
  • ポップ感

また、このらしさの表現を極めていくことでデザインをさらにブラッシュアップするという方法も。
子供向けのポップな感じをイメージしてデザインを制作しているのに、そのポップさがイマイチ足りないというデザインになってしまったといった例をあげられる場合がこんな感じ。自分の制作しているデザインが何らしさがあるのかを分析し、そのらしさで他にどんな表現がされているのかを調べることが重要です。