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成功すれば幸せは間違い!?終わりのない幸福追求の中毒ゲームに惑わされてはいけない

多くの人が人生の目的は幸せや成功を追求することだと思っているのでは無いでしょうか。幸福については、人類誕生以来様々な哲学者によって語り継がれてきました。しかし、どうすれば人が幸せになるかなんて確かな答えはないようです。

テレビや広告、SNSそしてYouTubeに惑わされる

昨今、広告やSNSによって甘いお菓子を食べて止まるなくなるような、中毒的な幸福に支配されている人を多く見かけます。SNS、広告やテレビは何か特定のものを買ったり、ルックスになったり痩せたりすれば、幸せになれると語りかけてきます。

もしあなたが〇〇○すれば、幸せになれる。

SNSの写真は修正に修正を重ね、厳選されたもの。私たちは、何を公に出すのかを注意深く選んでいます。インスタなどのSNSで料理を撮影している人は、その盛り付けに一人のときでは絶対やらないような盛り付け方に気を配っているはずですし、オシャレな器や背景を用意するでしょう。

そのオシャレな料理を投稿している人をみて、いつもそのような食事をとっているんだ!羨ましい!!と思いがちになってしまいますが、実際は異なるのです。

全ては理想 VS 現実。ソーシャルメディアを見ていると、自分とはかけ離れた幸せそうな生活をしていそうな人をよくよくよく見かけますよね。これは、あの人と同じような考え方、行動をすれば、きっと私も幸せになれるんだ!!!という考え方に結びついてしまいがち。

あの服を買えば、あの場所に行けば、アクセサリーを買えば、あの学校に行けば、あの会社に入れば…幸せになれる。

これは絶え間なく続く勝利の無い「〜したら」ゲームです。(こうして経済は回る)

もう一度いきます。。。

スリムになったら幸せになれる、彼氏彼女がいれば幸せになれる、 『〜したら』『〜したら』『〜したら』を永遠と繰り返す。これらは非常に中毒的な考え方だと思いませんか。 (こうして経済は回りますが…2度目 笑)

幸せは何かの後に来るの結果としてくるものと考えてしまう。でも、幸せはどの瞬間でも見つけられるものですよね?

旅行をして、服を買って、やせて、またモノを買って、彼氏彼女をつくって。。。。それから????

私たちはいつも何かが足りて無いと感じてしまい、幸せへのハードルは高くなる一方で、もはや幸せとは一生手に入らないものに感じてしまいます。筆者が広告会社に勤務していた頃、この思考法を軸に企画制作することは当たり前に行われていました。仕掛けられる側はこういったルアーに振り回されず、慎重に見極める必要があります。

思考のパラダイムシフト、「〜したら」思考を捕まえる

私たちがやりがちな、『〜したら』思考をしていると思ったら、気づくことが大切です。野望や夢、願望を持つこと自体は非常に良いことなのですが、これらを手に入れるだけでは幸せにはなれません。他にも幸せをもたらしてくれるものはたくさんあるのです。『〜したら思考』はできるだけ最小限にしましょう。これは、甘いチョコレートやスナック菓子を夢中で食べているようなものだと考えてください。

夢や成功、理性的幸福の分析

幸せは感情的と理性的に分けられるのですが、理性的幸福の中には、収入などの経済性や物質充足が含まれます。私たちの多くが、成功すれば幸福になれると信じていますよね。理想の仕事や完璧な彼氏、豪華なマンションを皆競って求めています。しかし満たされるどころか、途方に暮れている人が多いのでは無いでしょうか。実際に他国と比較してそこそこ経済規模が大きからといって国民の幸福度が高い訳でもありません(日本…笑)。

幸せを追求すると、人々は不幸になりうるという事がわかっています。生活は向上しているはずなのに、自殺率は世界的に見ても上昇しており、多くの人が希望を失い、虚しさが広がっている。「人生こんなもんか」と生きているが多い。特にうつ病と診断される人でなくても、この傾向はあると言います。

生きがいと存在価値の関係性

こういった絶望感が蔓延しているのは、何かが欠けているからなのでしょうか。それは生きがいと存在価値であると言えます。生きがいは、自分が自分を超えたものに属しているという感覚や、寄与している感覚。つまり、最高の自分をより高めることに由来します。

今は自分の生きがいを意識していなくても、見つかっていなくても、自分の得意なことでお金を稼げたりする方が楽しいということは経験則的に知っているはずです。自分が練習しなくても”できてしまう”ような、自分の強みや才能※を活かして社会の中で、存在価値を高めているということが大切です。生きがいを持つ人の特徴は、仕事や勉強の成果も上がり、長く生きるということがわかっています。 

※今後記事を執筆予定ですが、強みや才能についてもっと詳しく知りたいという方は、Character Strengths(強みの特性)を調べてみてください。

生きがいと存在価値は、畑と食物に例えることができます。生きがいは畑、存在価値が食物です。自分の強みという畑の上で、社会的な存在価値が高まることが理性的幸福(経済的・物質充足)において成功に繋がる道です。経済的にどれだけ成功していても、ストレスで肺や胃に穴が開いたりしては意味がありません。

夢も希望も野望も、最終的には自分の強みをより高め、他者のためにどれだけ使えるのかが重要になります。自分の畑でどんな作物を育てたいのか、育つのか。よくよく考え、創造することも重要です。自分の強みを理解していないと、カルトなどの集団に陥りやすくなります。

存在価値が揺らぐと、幸福度が下がる

失業状態は肉親の死よりも心理的ダメージが大きいと言います。これは裏を返すと仕事に打ち込めなかったり、失業したり労働参加率が低いことは、経済的な問題だけでなく存在価値の問題になります。存在価値を失うと人々は非常にうろたえます。

人間軸が大切と言いますが、何故そうなのか言語化出来ていない人は多いですよね。逆境になった時に軸のない人は、簡単に自分の幸福度が満たせるような甘い誘惑に負けやすいからです(生きるためには仕方ない決断をされる方もいると思いますが、軸さえあれば必ず抜け出してくるはずです)。改めて、自分の畑はどういう特性で、何が育つのか考えることの重要性がわかると思います。

つまり私たちは不幸な原因は、生きがいや存在価値を得られていないからという部分に非常に密接に関わります。経済的成功は幸福を構成する要因の1つですが、それだけに固執して物事を考えることはよくありません。

生きがいと存在価値は、少しづつ努力して伸ばすだけ。幸福とは別に考える。

「会社の社長になったら…」とか、「不動産王になれたら…」とか、などの経済的な存在価値としてのレベルで私たちは物事を計りがちです。これらがないと幸福になれないと感じている人は「幸福を構成する、一要素がまだ足りてないだけで完全に不幸な訳ではないこと」を自覚すべきです。

つまり、「今は億万長者じゃないから不幸だ、成功したら幸せになるから頑張ろう!」から、「今も幸せだけど、最高の自分をさらに高めよう」という思考のパラダイムシフトが重要です。この高みは、よくある成功者像を見ているだけでは辿り着きません。

SNSやYouTubeによくある幸せそうな偶像(隣の青い芝)を見るのではなく、答えは自分の中にあります。あなたは周りのものに目を向けて感謝し、日々自分の社会的存在価値を最高な状態に高めていけるように作物を育てるだけ。SNSに惑わされずに、人と自分を比べず、常に自分の中の物差しでしっかり計るようにしましょう。

既に持っているものに感謝するということ

最近海外の書籍で多く見かけるのが、持っているものに感謝するという考え方です。つまり、周りを見渡してありがとうと言いまくるということです。

ありがとう、ありがとう、ありがとう みたいな感じ。カルトっぽい笑

まわりにある全てのものに関して、住んでいる家や、周りにいる人たち、自分が住んでいる国や地域に感謝することが必ずあるはずです。

「〜したら」思考では、足りないものばかりに目がいってしまいます。「ありがとう」というときには、既に持っているものや環境に感謝することができるのです。

「旅行に行きたいと思って海外を回ってきたけれど、自国にも面白いものはたくさんあるなぁ。」など、考え方を少し変えてみることです。彼氏彼女がいいなくても友達や家族がいること。大切なのは、ないものではなく、今あるものに注目することです。

この考え方をすることは、非常に重要です。常に、「〜したら」思考をしている人は、自分の不満だけでなく、考え方が足りないものばかりに目がいく思考になってしまうため、人と関わってもアラ探ししかできなくなります。成功はただ、一辺倒にやっているだけでは訪れません。

あらゆる本質を見抜き、自分を最高の自分にするために毎日磨いていきましょう。また今回した思考方法は転職や就職などの人生を重要な決断をする際にもオススメです。是非試してみてくださいね!

幸福とは非常に複雑な問題…完全な答えがここにある訳ではありません。こんな考え方があると思う!的なコメントをtwitterにてお待ちしております。

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Pick Up Limes https://www.youtube.com/watch?v=JtoylbJcH9g

TED https://www.youtube.com/watch?v=y9Trdafp83U&feature=emb_title

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