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無印良品は何故、日本を席巻したのか。ブランド戦略を分析

今や世界で50店舗近くを運営する無印良品。そのブランド哲学は、日本人だけでなく世界で愛されています。そのブランド哲学を今回は掘り下げていきたいと思います。

無印良品のブランドコミュニケーションでよく見られるのが、この簡潔でシンプルな絵。

無印良品の商品にはロゴもありません。この「空」という概念に、無印良品の全てが詰まっています。

では、何故こんなにもシンプルで簡潔なのか。そして、それが何故人々に受け入れられるのでしょうか。

これは非常に人とのコミュニケーションに似ています。一方的に呼びかけるのではなく、むしろ相手のイメージを受け入れる方がコミュニケーションにおいては有効なことが多いですし、コミュニケーション能力の高い人はその傾向が強いでしょう。いかに説得するかではなく、聞いたか。水がたくさん入ったコップを相手に差し出すのではなく、空のコップを差し出して、相手にいれてもらう。無印良品は後者のコミュニケーション方法をとっています。

そのため、無印良品を語る人には、様々な印象を持っている人がいます。自然志向だとかミニマリストだとか、ノーデザインだとか、エコロジーだとか。これは、無印良品のブランドがくれたコップに自分の感情や印象を載せていると言っても過言ではありません。仏教や神道では、「無」と「空」を区別して考えますが、この両者の大きな違いは、無は完全なるエネルギーの消失した状態のこと。空は何もないが、そこにエネルギーがある状態であると区別します。「無」を用意して、受け手に「空」にしてもらう。ビジュアルやコンセプトの可能性は受け手が広げていくものだという考え方を持った戦略を採用しています。受け手の可能性を信じてくれる。そういう相棒として無印良品は世界に受け入れられたのです。なんだか、人との関係と似ています。