「マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画」をレポート!深澤直人や隈研吾ら大御所デザイナー達のスケッチを公開
今回は、21_21 DESIGN SIGHTで行われている展示会「マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画」に参加してきました。
2019年11月22日より開かれた同会は、日本デザインコミッティーに所属するメンバーのデザイン過程において生み出されたスケッチや図面、模型が大量に展示されています。作品が完成するまでの過程に注目した、最終形態には表れない思考プロセスを伝えてくれます。
深澤直人や原研哉、川上元美、隈研吾、佐藤卓ら26人のデザイナーが参加していますが。デザイン・イノベーション・ファームTakramの田川欣哉がディレクターを務める同会は一体どんな展示会なのでしょうか!?今回実際に行って取材をしてきました。
日本デザインコミッティーは1953年に設立されました。各分野を代表するデザイナー、建築家、評論家が自主的に参加しており、26名のメンバーで構成されています。
まず会場で私たちを驚かせてくれるのは、デザイナー達の作業風景が3面に渡って展示されている映像鑑賞スペースです。原研哉や山中俊治などの作業風景をじっくりと鑑賞できます。
映像は手元をクローズしたものやデザイナーをフォーカスしたものに分かれて展示しており、非常に見応えがあります。まさに、原画が生まれる瞬間を撮影したものです。こんな場所でデザインが行われているのか…。という環境にも注目です。デザイナーでない人でも引き込まれるのではないでしょうか。
奥のメイン展示スペースでは、原画の展示が行われています。それぞれのケースに、スケッチや道具、そして生まれた製品やデザインが展示されています。
Contents
松永真
教育大手のベネッセのコーポレートロゴや菓子メーカーのcalbee、コーヒーのBlendyに男性整髪料のunoなど、実績を挙げたらキリのない松永氏。東京芸大卒で、資生堂宣伝部を経て独立しました。松永氏のスケッチはもう圧巻です。
故亀倉雄策氏の「燃え落ちる蝶」が発表され、その後8年間毎年1点ずつ新しいポスターが制作がされた「ヒロシマ・アピールズ」ポスター。松永氏も参加しており、その草稿が展示されています。
原研哉
デザイン業界と関係ない人でもその名前を知っているであろう、原研哉氏。日本デザインセンターの代表取締役で、日本を代表するデザイナーである原氏の草稿も展示されています。
上の画像は、オリンピックロゴのコンペティションで2位になったときのものの草稿です。私論ですが、私はこちらのデザインの方が好きでした。右の人のような形からマグマのような形へと、思考の変遷が伺えます。
佐藤卓
東京芸大出身で電通を経て、ロッテキシリトールガムやおいしい牛乳のパッケージデザインなどで有名な佐藤卓氏。2018年は、芸術選奨の文部科学大臣賞を受賞しました。
深澤直人
深澤直人は、日本を代表するプロダクトデザイナー。多摩美術大学卒業。1989年に渡米しデザインコンサルティング会社IDEO(サンフランシスコ)にて8年勤務した後独立。
人が普段何気なくしている行動に着目したデザインを得意としている日本を代表するプロダクトデザイナーです。
今回紹介したデザイナー以外にも、山中俊治や柴田文江、永井一史などの超有名デザイナーのスケッチが大量に展示されている「マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画」展。2020年3月8日(日)まで開催しているので、是非足を運んでみては如何でしょうか。
<展示会情報>
会期:2019年11月22日(金)- 2020年3月8日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2休館日火曜日(12月24日、2月11日は開館)、年末年始(12月26日 – 1月3日)開館時間10:00 – 19:00(入場は18:30まで)
入館料:一般1,200 円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料各種割引についてはご利用案内をご覧ください
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