今買うのは損!?魅力的だけど微妙なGoogle Pixel4

Googleが10月24日に発売したスマートフォン「Pixel 4」。Pixel4には、5.7インチの「Pixel4」と「Pixel4 XL」というバリエーションがあります。「Pixel 4 XL」。Clearly White(白)のほか、Just Black(黒)、Oh So Orange(オレンジ)という3色のカラーラインナップが揃っています。Pixel4/4xlの価格は、●Pixel4 : 89,980円(64GB)/ 103,950円(128GB)●Pixel4 XL: 116,600円(64GB)/ 128,700円(128GB)です。

完全Google純正のPixel4。製造元のメーカーも明かされていません。

Google Pixel4はUSB-Cタイプ。同梱品としてUSB C to CのコードとUSB AをCに変換するアダプタが付属しています。

また急速充電できる18Wの充電器が付属します。

デザイン

マット感のある素材と正方形のカメラバンプが特徴的なデザインです。マット素材のため、使っていても傷や指紋が気にならないという利点があります。オレンジや白の明るい色を使っているのは、ディスプレイとサイドの黒とのコントラストのために目に美しく映える色彩設計です。

このマット部分がプラスチックっぽく、おもちゃっぽいと批判されていますが。実際は磨きガラスです。電源ボタンなどの製品全体の仕上げに関しては非常にしっかりしています。

また、Pixel 4の防水防塵性能は最高規格のIP68です。IPはIngress Protectionの略で、侵入に対する保護を表します。

ちなみにIP68の「6」は、防塵性能を表しており、6段階の中の最高レベル。

参照:https://www.ip68.jp/technicalguide/pdf/PP%20IPtoukyu.pdf

防水性能に関しても8の最高レベルです。

参照:https://www.ip68.jp/technicalguide/pdf/PP%20IPtoukyu.pdf

また、ジャック端子のない下部デザインで、ワイヤレス充電にも対応しています。デザイン的にはすっきりしており美しいです。個人的にはジャック端子の無い携帯はあまり好きでは無いのですが、ワイヤレスイヤホンを買わせたい戦略でもあるのではないでしょうか。

トップベゼルは、少し大きめ。

カメラやセンサー類が入っているので仕方ないのかもしれませんが、他のベゼルレスな機種と比べて少し目立つ印象があります。しかし、慣れてくるとそうでもなくなるとのこと。

ディスプレイ


Pixel4とPixel4 XLはスペック的にはあまり大きな違いはありませんが、ディスプレイ性能は以下の通り異なります。

Pixel4:Full HD(1080×2160ドット) + フレキシブル OLED(444 ppi)
Pixel4 XL:QuadHD(1620×2880ドット) + フレキシブル OLED(537 ppi)

ディスプレイでさらに重要なのが、90Hzというリフレッシュレート対応しているOLEDにあります(ちなみにテレビは1秒間に24回画面が書き換わります)。Googleでは、これをスムーズディスプレイと呼んでいます。

つまり毎秒90回画面が切り替えられるため、高い応答速度で私たちを煩わせません。90Hzってどんな感じ?ということで、Pixel 3とPixel 4の2台を用意して、120fps撮影撮影にて比較した動画がありました。こ…これは良さそう。

ここまでヌルヌル動いているのを見ると魅力的に感じてしまいます。実際のところは、このフレームレートは最大値であり、一定輝度以上であることなどいくつかの制限がある点が問題視されています。Googleの注釈では、「一部のアプリやコンテンツではご利用になれません。ディスプレイは、快適な視聴と電池使用量の最適化のため自動調整されます。」とのこと。制限に関しては、今後アップデートで緩和される予定です。スムーズディスプレイ利用時はバッテリーの消費量が上がるので、そこにも注目です。

Google Pixel 3 XLと比較して、最大輝度が10%が改善した他、非常に高い絶対的な「色精度」が特徴のディスプレイです。消費電力効率も改善しているとしているとのこと。

Display Mateにおいて世界最高評価である「A+」の評価を獲得したことが判明しており、ベストスマートフォンディスプレイ賞もあわせて受賞しています。

ちなみに「A+」の評価を獲得した機種は2019年であれば「iPhone 11 Pro Max」そして「Galaxy Note10+」のみとなっています。

カメラ

Pixel 3では地球から火星の表面を撮影する技術を導入。複数枚の写真を合成することでズーム撮影でも鮮明な写真を撮影することができました。Pixel4では、シリーズとしては初めてアウトカメラが2眼に。少しぐらいのズームなら、画質の劣化が気にならなくなった上に、長距離ズームにおいては倍率が最大7倍から8倍に増えました。

カメラに関してはズームがもてはやされている中、少し残念なポイントもあります。それは超広角レンズが搭載されていない点です。室内で撮影する場合など、非常に便利なのですが、ここに関しては非常に厳しいです。カメラの完成度がもてはやされていますが、ここを落としたら意味がないのかも…。

低光量カメラとして様々な機能を備え、天の川ショットまでできる点に関しては、喜んでいる人もたくさんいます。4分放っておけば綺麗な夜空が撮れるとのこと。技術的には16秒露光した画像を15回撮影、合成しています。

カメラ性能は超広角が無いとはいえ、非常に品質が高いのも事実です。オーバースペックと思わず、夜景でも綺麗に撮れると思えば良いのでないでしょうか。

Motion Sense

Pixel4には、Soliレーダーという超小型のレーダーを用いたジェスチャー機能「Motion Sense」が搭載されています。スマホに触らずとも、楽曲のコントロールや通知オフ等画面コントロールが可能です。しかし、残念ながら日本では2020年春までは電波法の関係で利用することができません。

こちらの技術がスマホに採用されています。

MotionSenseの正確さは未だ乏しく、イライラする程度。「画面を直接触って良いのでは?」という印象のMotionSenseですが、顔認証の速度が高速化するとのこと。Pixel4には指紋認証がついていないので、顔認証のみとなります。

机にスマホを置いて立ち去るとディスプレイがオフになるなどの機能もあります。将来的には、AR技術と融合して面白いことが出来そうです。

Android純正AIレコーダー

今までAndroidには、純正のレコーダーがなくサードパーティ製のアプリに頼るしかありませんでした。Pixel 4で利用できる新しいレコーダーでは、オフラインで高速文字起こしをしてくれるレコーダーアプリが追加されています。しかし、現在は英語対応のみで、今後多言語化していくとのこと。

以下の動画では、話したことが全部テキストとなって文字起こしされていく様子がわかります。

バッテリー

Pixel4シリーズのバッテリー容量以下の通りです。

Pixel4 :2,800mAh

Pixel4XL:3,700mAh

Pixel4と比較するとPixel3では2,915mAhあったのにも関わらず、少なくなってしまいました。同タイプのライバル機種と比較しても一回り小さいバッテリー。そして、MotionSenseやスムーズディスプレイなどの高負荷になりそうな機能…非常に小さいと言わざるを得ません。

日常使用で、1日電池を持たせようとするのに苦労します。少なくともスムーズディスプレイやMotion Senseなどを使うと、12時間も持ちません。特に11月24日現在では、カメラを使うと劇的にバッテリー性能が落ちるとのこと。XLの方がまだ持つのですが、それでも私たちの望む水準に達せないようです。ハードの弱みをゴリゴリのソフトウェアで補うGoogleですが、このバッテリー問題はどのように改善されていくのか、今後が気になります。

幾つかの顕著な欠点もあり、Pixel4はまだ完全形態にはなっていないように感じましたが、先進的な取り組みが凝縮した非常に楽しいスマホだと感じました。見かけたら手に取ってみて試してみては如何でしょうか。

ちなみに現在iPhoneをお持ちで、Pixel4はじめ、Androidを検討している方はGoogleアシスタントは非常に便利な機能です。AIアシスタントは実用的なものが少ないですが、毎日欠かせなくなる程非常に重宝するのでこちらも試してみてください。

⬛️iPhone11と真剣に比較した結果の記事もあります。こちらも是非ご覧ください!

<参考>https://www.youtube.com/watch?v=085_hlIcLu8