ごちゃごちゃした広告が無くならない理由

テレビコマーシャルはイケているのに、私たちが街で手に取ったする広告は、ごちゃごちゃとしたデザイン性の低いものが非常に多いと感じますよね…!?。それは何故なのかを解説していきたいと思います。

目的が行動である点

私たちがテレビコマーシャルで見るような所謂マス広告やブランディング広告と呼ばれる広告は、周知を目的とした広告のため、「商品名」と「特徴」を覚えてもらうことが目的です。他といかに差別化して独自なイメージを打ち出すかという事を考えた広告構成となるので、先進的なイケてる広告が多いのも納得できます。むしろ、普通なデザインやコピーは求められませんよね。

では、私たちが街で手にする微妙なこ広告の多くは、どうしてどれもこれもイケてないのでしょうか。もっとなんとなんとかなるでしょ??と思う人は多いはず。しかしこれには理由があります。

マス広告とは対照的に、手に取ったお客さんに行動させることを目標とした広告をレスポンス(反応)広告と呼びます。レスポンス広告が店舗となり店員の役割となるので、商品を買ってもらったり、行動を起こしてもらうために様々な情報を記載する必要があります。ここで、主に記載する情報は、こんな種類のものがあります。

ベネフィット

その商品で何が得られるのかというベネフィット。その商品が生活者にもたらす具体的な利益を発信する。その商品で何が得られるのかというベネフィット。その商品が生活者にもたらす具体的な利益を発信します。

オファー

商品の割引率などを記載すること。何%OFFだとか、無料クーポン!だとか。しかし、オファーをつくるにもコツがあります。今!ここで買わないと後じゃ絶対に損しちゃう!というお客さんのを心理状態にすることが重要です。創立30年記念セールや新春お年玉プレゼント」など、何故そのオファーが出されているのかを明確にするとさらに効きやすい広告となります。

ハウツーオーダー

申し込み方法や返送方法など、生活者が申し込み方法で離脱しないような設計をする。

ギャランティ

権威ある医者や学会、専門誌等からの裏付け情報や保証、会社の歴史等を記載することで、安心感を保証させる。

こういった、お客さんが行動するための情報を一枚の紙に記載するとこれだけの情報が必要となります。レスポンス広告ではこういった情報をいかにわかりやすく伝えるかが肝となります。奇抜さや差別化を図っても、見やすさを重視する特性のため、色や表現に規制される事が多く、結局どれも似通った見た目になる機能性を重視したデザインです。バスに乗ると、だいたい床が黒でつり革がオレンジでと似通ったものとなりますが、イメージ的にはそんなイメージ。色弱な方でも見えるようにとか、車内を広く見せるように等の様々な工夫がされています。逆に奇を衒おうとすると、本来の機能性という目的を失いかねません。こうして、ブランド広告の3倍から5倍の情報量を持つ、レスポンス広告はイケてないデザインとなる宿命のもと、今日も生まれます。