真っ白な広告『クリーニングモリ』のクリエイティブディレクターのtwitterが凄い
西島知宏氏は、日本のクリエイティブディレクターで、編集者で実業家。最近話題になった、紙面が真っ白の『クリーニングモリ』の広告を制作したクリエイティブ・ディレクターだ。
先日話題にして頂いた #クリーニングモリ の新聞広告。クリスマスバージョンが本日朝刊に掲載されています。掲載データを2本用意、天気予報を見て前日16時判断という紛らわしい段取りでした。雪が降った場合のコピーは
— 西島知宏|クリエイティブディレクター (@t_nishijima) December 25, 2019
「きょうは、ホワイトクリスマスなので。広告も。」
でした。メリークリスマス! pic.twitter.com/70dcKOXmkP
1977年に京都で生まれ、早稲田大学大学院国際情報通信研究科修了後、2003年に電通入社、クリエイティブ局に所属した。2007年電通を退社し、BASE代表取締役、奈良新聞社取締役就任しており2008年からは宣伝会議賞の審査員を勤めている。
自身が編集長が務めるデジタルメディア「街角のクリエイティブ」を立ち上げ、2年で月PV100万人のメディアに成長させた。そんな西島氏のtwitterは、広告業界人には是非読んでほしいものばかりの質の高い情報の宝庫なので紹介したいと思う。
Contents
アイデアは100本書いてからが勝負
【#宣伝会議賞 アドバイス】
— 西島知宏|クリエイティブディレクター (@t_nishijima) October 2, 2019
コピーは100本書いてからがスタートだと思っておいた方がいい。モノホンのプロの人だって仕事で1000本とか書くわけなので、とにかく課題を絞って、1000本以上書いて、寝かして、後日選ぶ。自分で選べないんだったらプロに聞く。ってのがいいと思う!#140字のコピー講座
この考え方は非常に重要だ。アイデアは多ければ多い程良い。レジェンド大貫卓也も佐藤可士和も、できる広告人は大量のアイデアを出して出してだしまくる。
筆者が広告業界にいた頃、アイデアが出せないコピーライターは五万といた。そういう人に限って、3つ4つのアイデアに固執して、自分の考えを曲げようとしないで余計にやっかいだったりする。広く見てまわることで、新しい知見やまだ誰も発見していない大陸を探す。そして石油を深く掘る、これが重要なのだ。
変化を起こす
コピー開発の本質は、Before Afterづくりだと語る西島氏。webメディアやアフィリエイトなど全てのマーケティングに関してこの考え方は非常に重要だ。何にもその商品に興味がなかった人が見て、好きになって、欲しくなって、買っちゃう。そのクリエイティブによって人がどう動くのか。変化するのか。そこに価値は生まれるのだ。
コピー開発の本質は「BeforeAfterづくり」だよ。
— 西島知宏|クリエイティブディレクター (@t_nishijima) August 4, 2019
・知らない→知ってる
・マスはこう思ってる→実はこう(こういう一面がある」
・最後の行動に移せない→行動に移せた
Beforeがコピーの存在によりAfterになるか。それを意識すれば存在価値の高いコピーが作れるよ!がんばれ!#140字のコピー講座
そして、「変化を起こさせるためのクリエイティブには既視感があってはいけない」というアドバイスもしている。
書いてはいけないコピーは「ただの描写」「みんなが知っていること」「誰かが言ったこと」「誰かが言いそうなこと」だよ。自分の書いたコピーが変化を作れてなかったり、何も解決していなかったり、既視感があったりしたら要注意。意義のある言葉を作ろう。#宣伝会議賞#140字のコピー講座
— 西島知宏|クリエイティブディレクター (@t_nishijima) October 2, 2019
漢字の分量は全体の30%以下に抑える。
コピーの中で漢字の分量は全体の30%以下に留めたほうがいいよ。例えば事、人、方、などは大抵平仮名で書いたほうが読まれやすくなる。細かいことだけど細部にこだわれないコピーライターはライターじゃないから、一字一句最後の最後までブラッシュアップしていこうね!#140字のコピー講座
— 西島知宏|クリエイティブディレクター (@t_nishijima) August 4, 2019
毒が記憶に何かを刻む
これは宝島社の正月広告。正月には、各社がこぞって広告を出し、良い広告が生まれやすいので必見だ。そんな中でも、宝島社の「ハンマーを持て。バカがまた壁をつくっている。」は非常にインパクトが強い広告だ。
宝島社の「ハンマーを持て。バカがまた壁をつくっている。」素晴らしいコピーだ。1991年、仲畑貴志さんが書かれたチョコラBBのコピー「世の中、バカが多くて疲れません?」を思い出す。仲畑さんは著書で、こうも言っている。「みんなに好かれようとすると、みんなに嫌われる」。毒が記憶に何かを刻む。 pic.twitter.com/3bJFMnmzmG
— 西島知宏|クリエイティブディレクター (@t_nishijima) January 7, 2020
この話を聞いて思い出したコピーがある。それは、サントリー・ジョージアのCMだ。「このろくでもない、すばらしき世界」というコピーは長年使われているが、もともとのアイデアは「このすばらしき、ろくでもない世界」だったという話。筆者は後者の方が毒が効いていて好きなのだ。笑
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