バンクシー展 天才か反逆者か日本初上陸!

皆さんはバンクシーとう芸術家をご存知でしょうか。

バンクシーとはイギリスを拠点に活動する、ストリートアーティストで、

政治的、社会的問題を風刺した作品の数々で知られる世界が注目するアーティストの一人です。

彼は現在に至るまで、正体を明かしておらず

人前に姿を表さない

彼の正体を知るのはごく少数の友人のみ

メディアのインタビューは電話かメールのみ

などなど、謎多き「覆面芸術家」としても有名です。

そんな世界的に有名なバンクシーの展覧会

「バンクシー展 天才か反逆者か」が近々日本に初上陸します!

ということで、今回はバンクシー展を楽しむために、彼の代表作や今までに行ってきたハプニングを紹介していきたいと思います。

バンクシーの代表作5選

その1

風で飛んでいく赤いハート型の風船に少女が手を伸ばしている作品。

この作品では、赤い風船が希望の象徴として描かれています。

それに手をのばす少女はしかし、風船を手にすることが出来ない、どこか切なさを感じる作品です。

「風船と少女」をモチーフにした作品をバンクシーは他にも発表しています。

2014年のシリア難民危機時には、シリアの少女をイメージした作品が発表されています。

その2

覆面姿の男性が、武器を投げようとしている瞬間の作品です。

しかし、彼の手にあるのは爆弾や火炎瓶などではなく、花束が握られています。

この作品からはバンクシーの暴力ややテロに対する反対意思や、平和への祈りが感じられます。

その3

「PARKING」の文字から「ING」を消し、「PARK」へと変え、その文字に吊るされたブランコに乗る少女が描かれた作品。

現在、大きな建物や駐車場が増え、公園など子どもたちの遊び場が失われてしまっています。

そんな現代社会に対するメッセージを感じ取ることのできる作品となっていっます。

その4

浮気現場がばれそうになり、必死に隠れようとしたのでしょうね……

とある家の壁に、窓に裸でぶら下がる男性が描かれた作品。

イギリスではグラフィティアートが市議会によって取り締まられていて、この作品も消されてしまう予定でした。

しかし、取り除くべきか、そのまま残すべきか論争を巻き起こし、インターネット上で投票をするまでの事態となりました。

その結果、97%人々が残すべきだと支持したことで、現在もそのまま残っている異例の作品となりました。

その5

この作品で描かれている真ん中にいる少女は、1973年にピューリッツァー賞を受賞した、ベトナム戦争でアメリカの空爆から逃げる少年少女の写真

「ナパーム弾の少女」から抜き出されたものです。

そしてその両隣で腕を掴んでいるのはアメリカの資本主義の代表でもあるミッキーマウスとドナルドです。

この作品には戦争やアメリカに対する盛大な皮肉を感じ取ることができるかと思います。

バンクシーが起こした数々のハプニング3選

数々の名作を世に残してきたバンクシー。

しかし、世界が彼に注目する理由は作品だけではありません。

彼の起こしてきたハプニングもまた彼を知る上での注目のポイントなのです。

ハプニングその1

彼が初めてハプニングを起こしたのは2005年のことです。

メトロポリタン美術館

アメリカ自然史博物館 

ブルックリン美術館

大英博物館

上記の世界的に有名な美術館に、自分の作品を無断で展示するゲリラ展示を行ったのです。


上の動画は実際にバンクシーの作品が展示される様子(バンクシー本人かどうかは定かではない)

それぞれの美術館の特徴を取り入れつつ、表現したいメッセージを斬新なアイデアで世に伝えたバンクシー。

当然、美術館では1日にうちに作品が見つかり撤去されましたが、中には誰にも気づかれることなく放置される作品もあったそうです。

さらに、無断でおかれた作品が後に評価され、正式に博物館の作品としてコレクションされるなど、バンクシーが一躍注目をあびるきっかけとなりました。

ハプニングその2

バンクシーの名が有名になるにつれ、彼の作品の価値がどんどんと上がっていきました。

2007年に行われたオークションでは彼の作品6点に8700万円以上の値がつくほどでした。

しかし、バンクシーはそんな状況をあざ笑うかのように、路上で自身の作品を1枚=60ドル(約6000円)で販売してしまうというパフォーマンス「Art Sale」を行うのです。

上の動画は実際にバンクシーが雇ったおじいさんが、作品を販売している様子ですが誰も見向きもしていません。

ニューヨークの路上ではこうした販売が珍しくなく、バンクシーの偽物も多く販売されていたのです。

彼はそうした状況を逆手にとり、アート市場を盛大に皮肉りました。

一日の売上金額は420ドル(約41000円)程で、これがオークションで販売されていた場合、総額1億円にもなったと言われています。

後にこのことを知った街の人達は悔しい思いをしたでしょうね笑

ハプニングその3

最後にバンクシーのハプニングで紹介するのは「シュレッダー事件です」。

2018年10月5日にロンドンのオークションハウスで、バンクシー作品の中でも人気の高い「風船と少女」という作品が、約1億5500万円で落札されました。

しかし、落札と同時に額の中に仕込まれていたシュレッダーによって作品が切り刻まれるという事件が起こったのです。

その場にいた人々はパニックにおちいり、スタッフの方たちは頭を抱える事態となりました。

この騒動を起こしたのは他でもありません、バンクシー本人です。

実際に額縁にシュレッダーが仕込まれる様子が映像でも記録されています。

バンクシーはこの出来事を、ピカソの名言を引用し、自身のインスタグラムに投稿しています。

 「破壊の衝動は、創造的でもある」

最終的には購入者も一連の事件を受け入れ購入しました。

そして作品には改めて「Love is in the Bin(愛はゴミ箱の中に)」というタイトルが付けられました。

バンクシーとは、自身を取り巻く状況などもうまく利用しながら自身の伝えたいメッセージを世に発信する、

片時も目が話せないアーティストなのです。

まとめ

いかがだったでしょうか。

謎多き覆面芸術家バンクシー。

本記事を読んで少しでも彼を好きになっていただけたら幸いです。

そして、2020年3月15日より始まるバンクシー展「天才か反逆者か」にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

https://banksyexhibition.jp/