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クリストファー・ノーラン監督最新作「TENET」徹底分析! 〜予告編から読み取れる、狂気に満ちた3つの事象〜

この作品を待ちに待っていた。

2020年9月18日に日本での公開が決定した映画「TENET」

本作品は「インセプション」や「インターステラー」、「ダンケルク」などなど、

数々の名作を生み出してきた天才、クリストファー・ノーラン監督によるオリジナル脚本を原作に制作されています。

現時点では、キャストや予告編など最小限の情報しか解禁されておらず、その作品内容は未だ謎に包まれています。

そこで今回は、予告編から読み取ることの出来る「TENET」の内容について、徹底的に分析していきたいと思います!

第一に、タイトルとメインビジュアルに注目

まず始めに注目したいのが作品のタイトルメインビジュアルです!

本作品のタイトルである「TENET」の意味なのですが、”個人または集団が信棒する主義、教義” という意味が含まれています。

主義、教義という意味が作品の中でどう表現されるのかは本編を見なければ分かりません。

ですが、タイトルを見ていただいてわかるように「TENET」の最後の2文字”ET”が逆さになっています。

逆から読んでも「TENET」と読むことが出来るようになっているのです。

また、メインビジュアルでは主人公役の俳優ジョン・デビット・ワシントンが中心に配置されていますが、上下逆向き、更に前後も逆向きでつなぎ合わされています。

以上のことから本作品では「逆」または「反転」という要素が大きな意味を持っているのではないかと考えられます。

第二に、時間軸のコントロール

ノーラン監督の代表作である「メメント」「インセプション」「インターステラー」などからも分かるのですが、

ノーラン監督作品の特徴として「作中での時間をコントロールする」手法を多く取り入れます。

  • メメント→時間が逆向きに再生されていく
  • インセプション→脳内と現実との時間軸の差を描く
  • インターステラー→地球と宇宙との時間軸のズレを描く

といったように「時間」という要素がノーラン監督作品では大きな役割を果たすことが多いのです。

新作の「TENET」の予告編でも時間の重要性を匂わせるシーンが登場しています。

上のシーンでは車が反転し、一度大破しているのですが時が巻き戻るかのように元の状態に戻ります。

このシーンだけでも、本作品において「時間」が重要な役割を果たすのではないかと考えられます。

第三に、予告編の中で出てくるキーワード

「死後の世界」「任務の内容」「第三次世界大戦」

本作を読み解くのに重要であろう3つのワード。

このことから、

死後の世界が存在しているということ。

その世界で主人公は何らかの任務についている。

その任務は第三次世界大戦を防ぐ重要な任務、であることが分かります。

以上三点を踏まえての考察

世界は2つ存在している

本作品では「現実の世界」と「死後の世界」の2つの世界が存在していることは予告編からも予想がつくかと思います。

そしてこの2つの世界は、裏と表で支え合って存在しているのではないでしょうか。

つまり、死後の世界、裏の世界で起こる出来事は表の世界にも影響してしまうのです。

主人公二人説

メインビジュアルでは同じ世界、同じ人物が反転して左右対称となっています。

これは、現実世界と死後の世界ではそれぞれに一人ずつ、同一人物が生存していることを匂わせているのではないでしょうか。

予告編のこのカット。

主人公が船らしきものから見下ろしているシーンが撮影されているのですが、演出が妙だと思いませんか?

アングルは下からのあおりで、さらに逆光により主人公の表情がすぐに隠れてしまいます。

主人公を撮るにしては、ミステリアスな演出になっているのです。

僕はこのカットが大きなヒントになっていて、主人公2人説を裏付けているのではないかと考えます。

主人公は未来を知ることが出来る?

以上の3枚から、主人公は未来を見る、もしくは感じることが出来る力があるのではないかと考えられます。

そして、その力が「死後の世界で起こる」第三次世界大戦を防ぐ上で重要になるため、現実の世界から死後の世界につれてこられた…

しかし、そうなってくると主人公が二人存在している説に矛盾が生じてしまいます。

なぜ、死後の世界にいる主人公ではなく現実世界の主人公を連れてくる必要があったのか。

ここからは僕の全くの妄想になるのですが、そもそも第三次世界大戦を引き起こすきっかけとなったのが、死後の世界の主人公にあるのではないのかと思います。

死後の世界の主人公」が、未来を知る力を使い問題を引き起こし、姿をくらましてしまった…

その問題を解決するために、同じ力を持つ「現実世界の主人公」を連れてくる必要があった。

そして、表と裏のそれぞれの主人公が掲げる「主義」の戦い、主人公VS主人公の構図になっていくのではないでしょうか…

最後に

クリストファー・ノーラン監督の作品では綿密に練られた脚本3Gに頼りすぎない迫力のある映像などなど様々な魅力が詰まっています。

前作の「ダンケルク」は惜しくも、アカデミー賞作品賞を受賞するに至りませんでしたか、本作品がどうなるのかも注目のポイントです!