決定版 企画作成のステップ

筆者は10年以上広告業に携わっているのだが、
広告企画というものは本当に作るのが難しい。
そんな中、このようにやればある程度納得される広告企画ができるよという、
型をつくったので、参考にしてみて欲しい。

 

 

①WHO 生活者の分析をする。

どんな生活者が利用するのか。
それによって広告の表現手法は大きく変わる。

例A
70代80代向けのおばあちゃん原稿か、
高級志向かとにかく安さなのか、
商品起点でなく生活者起点で考えることが広告企画を掴む一番の近道となる。

②WHAT 商品USPを把握する。

商品USPの把握はコンバージョン獲得に最も重要な要素だ。

例A
「美味しくてつぶつぶのストレートりんごジュース」が商品だったら、
その商品USPはつぶつぶした食感だ。
それを「りんごジュース→健康→良い人生のために」みたいな企画がよくある。
健康だったら青汁を飲むし、さらに人生の話をされちゃうともう商品から遠い。
生活者の特性とUSPがマッチするベストポイントがある。

③HOW

例A  レビューして何かもらえるというバナー作成で3案だす場合
❶ 得意先与件や協働者に沿ったアイデア
❷商品名や商品イメージに沿ったアイデア
❸レビューらしさを大きく推したアイデア

例B アトラクション施設のペットボトルラベル制作をする場合
❶アトラクション特徴をアイコニックにイラストで表現する
❷アトラクションを楽しんでいる人間に表情を大きく見せる
❸アトラクションの世界観を構成するポイントを3つ写真で表現

例C 高級な野菜ジュース (老人向け)
❶ 国産であることをアピールするため、野菜の上に商品を置く。
❷ 食卓を楽しむというイメージを写真でシズらせる。(よくある手法だが一番効く、とにかく写真選びが重要)
❸ 高級感を全面に押し出す、黒や赤や金の背景。

一旦このようにアイデアを考えたら、
同じようなターゲットや商品のリファレンスを探す。
これが意外と重要だったりする。
この作業をしないと、マンガっぽい広告企画がいいと思ってつくっていても、
リファレンスがないとマンガらしさを表現しきれずにどこか物足りない原稿になる。

以上の3STEPが終了してからようやくデザイン作業にとりかかる。
ここからやっとイラレ作業だと言ってもいい。

④デザイン

 

意図を持ってデザインを進めることが大事。
例えば、手前に子供たち(主役)、後ろにモンスターといった広告があるとする。
見せたいのは手前の子供たちなので、いかにシンプルな形にするかを先にモンスターをデザインする前に考える。
例えば、「この場合なら手はいらないな」ではその方向でやってみよう、など。
デザインでは見切り発車は死を意味する。
考えてから動こう。

❶改めて、デザイン4原則のうち3つ「近接・強弱・反復」が
全てクリアされているかを確認する。

❷重複している情報や無駄な情報がないかを確認する。

❸カラースキームが正しいか確認する
ペールトーンなど、自分の手癖で選んだ色がないか、
内容に則していると誰もが思う色か。

❹情報の密度は均等になっているか確認する

❺読まれない情報までいれてないか確認する
全部詰め込んでも、全ての原稿をユーザーが読んではくれない。
それぞれのツールの役割を考え、そのツールに合った情報量をいれる。

❻過度な演出をしており、読ませたい内容以上に目立っている部分がある。
座布団にドロップシャドウをつけるといった処理は多いが、
後ろの四角が立ちすぎる場合があるので注意。

❼それぞれのブロックが分かれて見えるようにする。
単調に文字や画像を置くと、引いてみた際になんだかのっぺりした印象になる。
そうではなく、ブロックブロックで言いたいことをデザイン化していくと、
伝わりやすくなる。例えば下記、それぞれ言いたいことを3つに分けて色もつけて、
としていた方がぱっと見で理解しやすい。
「黄土色と緑が関係ある内容だから、全部まとめよう」
みたいなことも思うかもしれないが、
一旦分けてブロック毎にしてあげることが大事だ。

 

デザインは基本的には自分がどうというよりは、
以下に情報量を削っていくいくかという視点が重要だ。
例えば、タイトルと画像が分かれている場合、
まとめて一緒に表現してしまった方が良さそうであるとか。
よく色数を増やすなだとか言われるのはこのためだ。
伝えたい情報は大きく、
他のノイズは削ぎ落とす。
これを引いたり寄ったりしながら繰り返すのだ。

⑤仮想敵を設定

 

デザインが出来上がったら、そこに仮想敵を設定する。
最悪なお客さん、営業がどんなことを言いはじめるか、
例えば青と黄を使っただけで「夏だと思われるからやめろ!」と、言われないかなど。
自分の中に厳しい視点での第三者の目を培うことが大事だ。

例A
シンプルにしすぎてアイコニックになったものの、
伝わらないという場合もある。
以前プレゼントボックスのデザインを依頼された際に、
箱にリボンがあるだけのものを使用したのだが、
これだと何かわからない、寂しいと言われたことがある。
プレゼントに期待を持たせるためには、
もっと紙吹雪やキラキラがついている方が確かによいかと思い、
ゴールドと黒ラインでかかれたプレゼントボックスに修正した。

ダイレクト系広告はびっくり箱

基本的な考え方はこんな感じ。
しかし、一枚でコンセプトを表現するといったツールやロゴ作成の時はこのような形で良いのだが、
エディトリアル的にこうこうこういった図をつくる、記事をつくる、、、と、
ツールの長さや構成によってこのHOWの部分の厚さが異なってくる。

特にDMや記事広告といったダイレクト系であったり、
読み物になると、よりこのHOWの部分をストーリー仕立てにして、

それぞれのブロックの役割を決めて、この商品を買いたい(態度変容させる)ために、
何を担わせるかという役割分担を決めていく作業がかなり重要になってくる。
コピーやデザインはその考え方を再確認していく作業が必要だ。
そして、この考えを詰め込んだ原稿をびっくり箱のように飛び出させる。
そこで驚いてもらえるか、それが重要だ。